ほろ酔い日記 15
「ママ、こんには~。今日は6月だけど寒いんで熱燗2合にするわ。」
「ハイどうぞ、ところで今年もエンゼルスの翔平くん、調子いいわね!」
「今日は、日ハムがドラフト一位で指名した時に、大谷はメジャーに行くので入団の可能性はゼロですと断ったんだけど、翻意させた当時の栗山監督の“殺し文句”の話をするね。」
「へ~、それってどんな文句?」
「実は、2度目の交渉の時に投手と打者の二刀流育成プランを提示したんですが、当時メジャー球団と大谷との交渉では、二刀流はメジャーでは無理だと言われていたので、大谷自身は二刀流を考えていなかったそうです。」
「3、4回目の交渉には当時の栗山監督も同席しました。そこで、翻意させに来たわけではない、一緒に夢を叶えたい。どうやったら手伝えるのか、と話したそうです。そして、最終的には栗山監督の“誰も歩いたことのない道を歩いてほしい。”という殺し文句が決め手となり、大谷は日ハムに入団を決めたそうですよ。」
「日ハムの二刀流育成プランを聞くうちにやってみたいと思ったのね。」
「そして入団2年目の2014(平26)年には、投手で11勝、打者で10本塁打という日本プロ野球初で、メジャーを含めてもべーブルース以来96年ぶりという偉業を成し遂げたのですよ。」
「オオタニ君2013(平25)年のドラフトのとおり日ハムに入団してよかったね。」
「それにしても、日ハム入団栗山監督が“誰も歩いたことのない道を歩いてほしい。”という言葉で説得したんだけど、最後の詰めの段階での言葉の力はすごいと思い知らせてくれるよね。」
「ところで、翔平くんは1994(平6)年生まれの28才なんだって。ネットで見たら元バレーボール選手の女性と結婚するかもしれないそうよ。」
「それはおめでとう。メジャーでもまだまだ活躍して、将来はまた日ハムに戻っでプレーしてほしいよね。」